塩尻市の桔梗ケ原へとぶどうの視察に行ってきました。
コンコードの畑です。びっしりとブドウの房が吊り下がっていて、まるでブドウ天井の大広間の中に居るような気分になります。また、この頃になるとコンコードの爽やかな芳香が漂いはじめますので、見ているだけでもなかなかに楽しい気分になってきます。
ちなみにこのような栽培方法がブドウでは一般的でして、ぶどう棚と言います。
コンコードの実です。
今年のコンコードは夏から続いている高温の影響で果皮の着色が遅れているようです。これから信州の秋の夜の寒さに晒されて、コンコードの着色も進んできます。収穫にはあと二週間程度かかるでしょう。
また、今年のコンコードは実が小さい傾向があるようです。飯島商店ではブドウの房から実を一粒一粒手作業でもいでいますので、今年のブドウ加工は大変なものになりそうです。
ただし、今年のコンコードは味が濃いです。加工の手間に見合った良質な製品になってくれるのではないかと楽しみです。
ナイアガラの畑(ぶどう棚)です。こちらは透き通った黄緑の天井になりますので、コンコードのぶどう棚とはまた違った開放的な大広間になります。ナイアガラの方がコンコードよりも先に熟しますので、より強い芳香がぶどう棚の中に充満していました。
ナイアガラの実です。
ナイアガラの仕上がりは順調のようでして、熟度が上がってきています。コンコードと同じく、味・香りともにかなり濃厚でしてお菓子のような風味に仕上がってきています。
しかし、やはり実は小さい傾向です。コンコードよりは実は大きくなっているようですが、加工には少々手間どりそうです。
ナイアガラは来週には収穫・加工ができそうです。
コンコードもナイアガラも北アメリカの地名なのですが、その名の通りにアメリカ生まれのブドウ品種です。ただし信州での栽培の歴史は長く、少なくとも明治期には主要ブドウ品種として信州で栽培されてきました。
アメリカと日本の関係、というとなんとなく戦後に親密な関係になったような気がしますが、果物の世界ではブドウだけではなく色々なものが戦前からアメリカと深いつながりを持っているのです。日本すももがアメリカに渡って品種改良され、プラムとして日本に里帰りしてきたのもその代表例です。
ちなみに、山ぶどうなどの日本古来のブドウもありますが、これらはほとんど品種改良されることなく野生のままとなりました。味・香りともに、欧州系やアメリカ系のブドウと比べて日本原産のブドウは著しく劣りますので、品種改良の対象にはならなかったようです。
桔梗ケ原の高台のブドウ畑から、塩尻市の町の方を眺めたところです。
ブドウの栽培方法は欧州を中心にして古い時期から確立されていましたので、恐らく明治期のぶどう棚の中も同じような風景だったと思います。日進月歩で変化し続けている家並み・街並みと、変化しないブドウ畑の対比が面白く感じました。
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