« 蛇骨石とオオムラサキ | トップページ | 信濃国分寺のハスの花が見ごろです »

2008年7月22日 (火)

弘法石(ちがい石・ちかい石)

上田の七不思議の中の一つである弘法石は、ちがい石とも言います。「ちがい」は互い違いの「ちがい」でして、弘法石の形状を表現したものです。

Chigaiishi1

これが弘法石でして、拍子木状の結晶が二つX字にクロスしたような形状です。

弘法石はちかい石とも言いますが、これはこの石にまつわる伝承から来たものでして、「弘法石を持つ者は自分の加護が受けられる」と弘法大師が誓ったところに、ちかい石の名前の由来があります。

Koubouyama1

写真の奥ののこぎりの歯のような山々が独鈷山連峰で、一番手前の山が、弘法石が産出する弘法山です(弘法山の大体の位置)。弘法山は独鈷山の連峰の中でも重要な位置づけでして、弘法山の山頂に弘法大師が独鈷(仏具の一種です)を埋めたところから、一帯の山々を独鈷山と呼ぶようになったと伝承されています。

実際に登山してみれば分かりますが、特に山頂付近では宗教的な色合いが濃くなり、

Koubouyama2

このような崖の岩を掘った穴に、

Koubouyama3

多数の石仏が安置してあります。その風景はちょっと気圧されそうな厳粛な雰囲気があります。

Koubouyama4

これが弘法山山頂付近からの景色で、眼下に広がっているのは塩田の町です。山頂までの道は、前山寺経由ですとそう険しくはありませんが、それでもストックか何かの杖を持って行った方が登り易いです(塩田城経由でも登山できるようですが、かなり険しい山道のようです)。

ちなみに、弘法石は弘法山の麓にはあまり見られず、山腹から頂上にかけてよく見られるように感じています。よく見れば登山道にもかなりの数が落ちていますし、ガラスの破片のような光沢がありますので探すのはあまり難しくありません。

Chigaiishi2

頂上に登るまでにこれだけの数の弘法石を見つけることが出来ました。

弘法石は中性長石の結晶が二つ重なり合ったカルルスバット式双晶という鉱物なのですが、日本では弘法山近辺でしか見られない貴重な存在です。ですので、現在では弘法石は上田市の天然記念物に指定されており、大切に保護されています。見つけた弘法石は観察するだけにしましょう。

|

« 蛇骨石とオオムラサキ | トップページ | 信濃国分寺のハスの花が見ごろです »

伝説・伝承」カテゴリの記事

コメント

弘法石、知りませんでした。
じつに面白い、不思議な石です。
独鈷山も見上げるだけで登ったことがありません。
でも行ってみたくなりました。
太郎山からしか上田を眺めた事がありませんが
独鈷山側からの眺望も面白そうですね。

それにしても、暫くみないうちに随分充実したブログになりましたね
スゴイスゴイ!

これからも時々覗かせて下さい。

投稿: そら飛ぶクジラ | 2008年8月 3日 (日) 07時54分

そら飛ぶクジラ様
いつもお世話になっております。
拙文を垂れ流しているだけの趣味ブログになってきましたが、今後ともよろしくお付き合い下さい。

さて、弘法石を産する弘法山ですが、ふもとから一時間程度で山頂にまで到達できますし、軽いハイキング気分で登れると思います。弘法山山頂はそれほど標高はありませんが、塩田平を一望できる見晴らしの中で涼しく心地よい風が吹きますので、今の時期ですと避暑にも良いかもしれません。
それにしても独鈷山は非常に急峻な峰が多いです。この峰々を余すことなく弘法大師が全て巡り歩いたと伝えられておりますが、もし本当だとすると、弘法大師は一流の登山家に名を連ねて良いくらいだと思います。

投稿: 飯島商店 | 2008年8月 4日 (月) 11時48分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/520154/41994721

この記事へのトラックバック一覧です: 弘法石(ちがい石・ちかい石):

« 蛇骨石とオオムラサキ | トップページ | 信濃国分寺のハスの花が見ごろです »